さあ出発だ
〜五輪壮行試合 vs モロッコ戦〜
2000年9月5日
それはさておき壮行試合モロッコ戦。
わたしは、この試合3点をチェックしようと思って見ていた。
一つは攻撃陣。二つ目に3バック。三つ目にポジションのオプションがどれだけ見れるか。
まず攻撃陣だが、これは合格としよう。日本の場合FWの得点力というよりは中盤も含めた得点力になる。2点はオウンゴールとはいえ、シュート数やキープ率は圧倒していて、チャンスも数多く作った。結果としてたまたまオウンゴールになったが、他のシーンで取れていてもおかしくない得点だった。
二つ目はDF。日本のフラット3の場合、中盤を制されるか身体能力の高いFWがいる時にどう対処するかが勝負になる。そういう意味ではモロッコはアフリカという身体能力の高い国々の中の1チームであり、いいシミュレーションになると思った。
結果としては若干の問題点は残したが、まぁまぁなんとかなることも判ったといった感じ。前半は10番がいやらしく3バックの間を狙ってきて、危ないシーンがなんどかあったが、なんとか押さえきった。得点は中盤のプレスがはずされてのミドルシュートで、これはある意味仕方ないといえる。何試合かに1度はああいう得点をされるのは致し方ない。
後半は相手10番がいなくなったからか、ダブルボランチになったからか危なげなく押さえきった。
そして3つ目のポジション。出だしは、1ボランチで、中村がやや下がり気味のOMF、右に明神左に三浦淳といった構成。そして後半からはダブルボランチに近い形で明神と稲本、右に酒井、左に本山、中央に中村で1.5列目に中田。
この試合でも中田を1.5列目FWとして使うオプションを試してきた。中田の切れが今一であったので中田が目立つような得点こそ無かったが、攻めのオプションとして非常に面白かった。また、後半は酒井の右からの正確なクロスや、明神の粘り強いディフェンス、そして稲本が下がって明神と酒井のダブルボランチと中盤のオプションが豊富に見れて非常に楽しかった。
そしてDFの組み合わせ。出だしは中田浩−松田−森岡のまぁ想像がつくパターンだったが、後半センターに森岡を置き、更に驚いたことに中田浩を下げて宮本を左サイドに入れてきた。これには少々驚いたが、どのメンバーも卒なくこなしていた感じだ。松田がやや上がりすぎて、2バックになる瞬間があったのが唯一の心配か。
そして、この試合4つ目の見所があった。それは早い時間に先制されたことで本番に備えた非常に良いシミュレーションになったということだ。
フランスW杯予選までの日本のチームは、リードされると焦ってしまい、うかつにせめてカウンターをくらって・・・というパターンが常だった。
それが、なんと成長したことだろう。先制されて焦るどころがじわじわと責めつづけて相手のオウンゴールを引き出し、後半に入るとほとんどゲームを支配して2点目のオウンゴール。そして最後には精度の高いクロスから落としての豪快なシュートと文句なしの快勝。
このチームの落ち着きには本当に脱帽する。
先制されたことで、思いもよらない4つ目の見所を堪能できただけでもこのゲームは見る価値があったというものだ。ゲームを見た限りではモロッコとの力の差も歴然とあった。
もちろん、だからといって五輪本番で予選リーグ突破確実とか、メダルの可能性大とか言うつもりはない。
国際試合とはそんなに甘いものではない。
ただ、本番に向かって期待のもてるチームが出来上がってきていることは間違いないだろう。
14日が非常に楽しみだ。
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