『世界サッカー紀行』
湯浅健二 株式会社 ゼスト 今から3年前、ようやっと『世界最高のスポーツの祭典』に顔を出せた 日本はチームの強化が暗中模索のまま現地へと出向いていった。 当時は強化スケジュールを編成する協会のみにその責があるかに見えたが、 後から振り帰れば彼等だけに非がある訳ではなかった。 何せ当時の所謂『W杯関連本』を見る限りでは 一応はエキスパートに分類されるであろう経歴の持ち主でさえ、 『?』と思わせる様な選手起用や白日夢の様な 予選グループの予想を発表していた程だったのだから。 結果から見れば唯一の得点を僅かな慰めに 3戦全敗と散々な成績で終了した『始めてのW杯』だったが、 『本物』と『そうでない物』の違いを見極めるに 有効であったのも叉、事実である。 過去の経歴だけしか売りに出来ない者。 それまでの評判を落とす事の無い識見を見せた者。 そして鋭い感覚を見せてメジャーへと昇格した者。 今回紹介するのは第三者に分類される『勝ち組』の一人である。 選手の経歴が引退後も幅を利かすふざけた風潮が幅を利かす 日本スポーツ界に有って、ドイツの国家資格にも認定されている プロコーチのライセンスだけで世渡りするのは中々に難しい。 だが前年の波乱万丈振りの戦い振り以降、 『本物』を希求する潜在意識下のムーブメントが この本の著者である湯浅健二の登場を促した。 彼が注目されたのはその良質なコラム以上に ドイツをバックグラウンドとする経歴が セルジオ越後に象徴される連中と好一対を為していた為に、 別の風味を求めるニーズに合致していたのは事実である。 だが、その幸運をモノにするだけの力量があったのも厳然たる事実であり、 その見識は程無く彼のホームである関東圏以外の目に触れる事となった。
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