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十三仏まいりについて  (北信濃十三仏霊場会 記)

 
  「信濃には 月と仏と おらが蕎麦」と詠まれているように、信濃には善光寺さまが有名ではありますが、しかし、北信濃には他にも霊験あらたかな仏さまや、古くから親しまれている仏さまもおられます。
 そこで、千曲川の東ベルト地帯、、、長野市松代町から北へ中野市に至る範囲で、十三ヶ寺十三仏尊を選び、十三仏霊場が創設されました。
私たちは、自分一人で生きていく事は大変であり、色々な人々とのご縁や天地・霊界ノ不思議な力の働きをいただき、すべての人は生かされているのであります。
 ついては、それぞれが生きるがための守り本尊さまのお詣りはもとより、亡くなられたかたの初七日から始まって三十三回忌に至るまで、十三の諸仏・諸菩薩さまのお導きを戴くことにより、真の成仏を願い、追善供養が勤まるのであります。
 そのためのお詣りが『十三仏まいり』でございます。四季おりおりの風光を肌にふれられながら北信濃路を歩かれ、現当二世の安楽を求められてはいかがでしょうか。
 貴方に限りなき安らぎを与えて下さることと思います。

合掌
 


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  一番 不動明王 真言宗豊山派 米子瀧山 不動寺(須坂市米子)

‘米子のお不動さん‘と親しまれる不動尊は日本三大不動尊の一つ。山岳宗教の祈りの場として各地より参拝者が多く集まります。米子の里山のふもと、修行の場にふさわしい杜です。新車のご祈祷に、長患いから快気の御礼にとこの日も信者の方が大勢みえていました。皆さんがとても良い顔をしておいでです。この里寺より12キロの山道を上ると、奥の院があります。今なお、修験霊地にふさわしい秘境の姿をとどめる奥の院。名滝(米子不動滝)への道中、徒歩の30分ほどは見事な景観が続きます。冬は人を寄せ付けないこの地は、毎年繰り返し登る信者が多いのもうなずけます。不信心な者にも、滝の周りの清冽な空気には手を合わせずにはいられないものがありました。
 
 
 

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  二番 釈迦如来 曹洞宗 陽光山 玄照寺(小布施町)

寛政年間に建立された山門は御殿造りの書院風で、この近在には珍しいものです。人物の彫刻が見事で、豪壮な中にも、優美さあふれる美しい門です。門前に近い民家のおじいさんが遠くから私の姿を見つけて、わざわざオートバイで乗り付けてくださり「外からだけみずに本堂に入ってぜひ観ておいでなさい。裏手に庭があって、今はしゃくなげがいいから。鐘楼の土台をみてごらん、地蜂が巣をつくっとるよ。」とご親切に教えてくださいました。檀家の皆さんが、お寺を誇りに、大切にしておられる気持ちが伝わってきます。
 
 
 

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  三番 文殊菩薩 曹洞宗 間嶂山 盛隆寺(中野市間山)

間山地区の、のどかで美しい里山風景は、眼下に広がる市街の激変ぶりのスピードとは異なる緩やかな時を感じさせてくれます。境内から望める北信五岳の並びに目を見張りました。樹齢300年といわれる‘いちい’の木が見事です。門前の農家が一家総出で、こいのぼりの支柱を打ち建てておりました。掛け声を掛けながら四方からロープを引き合う様子は三世代同居と見受けられます。葡萄、りんごの果樹園の中、消えつつある生活風景の中にお寺はありました。
 
 
 

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  四番 普賢菩薩 曹洞宗 圓覚山 広徳寺 長野市保科)

見事に借景といえる背後の山の迫り具合。門前にはのどかでうららかな畑々が広がります。前後の景色の違いの妙です。南禅寺開山大明国師生誕の地。この郷里にとって誇りである師の霊跡碑が建立されていました。武田信玄公の守護神と伝えられる弁財天が安置されています。樹齢200年の松が見事でした。本堂天井絵「風神雷神図」もみどころです。
 
 
 

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  五番 地蔵菩薩 真言宗豊山派 龍燈山 清水寺(長野市松代)

地蔵菩薩立像、本尊の千手観音立像、聖観音立像の三体の木造仏が重要文化財です。秘蔵扱いになってはおらず、間近でゆっくり、じっくり眺められるように安置されていたのが、うれしく、楽しめました。地蔵菩薩様は、小柄な女性ほどの背丈です。首をやや傾け、大げさな表現や動きはありませんが、素直な風情で“ここにおられる”様子は、この菩薩様にふさわしく、慕わしく感じられました。春には樹齢五十年のしだれ櫻が見事でしょう。
 
 
 
 
 

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  六番 弥勒菩薩 曹洞宗 龍潭山 明徳寺(長野市松代)

櫻が多い里山の、のどかな坂を上り詰めると、石段の上に大きな山門が現れます。山門は各寺さまざまで趣がありまが、石段の上にそびえる山門は下から見上げると威圧感があります。門をくぐって私たちは別世界に足を踏み入れるのですが、一段、一段、石段を踏みしめる毎に歩き手に昂揚感が生まれておもしろく思いました。高坂弾正公重興開基の寺です。〈酒飲み弥勒さん〉の民話は、信仰を足元の暮らしと結びつける心温まるものです。ついつい拝むのも忘れて、弥勒さんの顔を覗きこんでおりました。蛙合戦の奇習でも知られる寺です。
 
 
 

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  七番 薬師如来 真言宗豊山派 浄瑠璃山 浄光寺(小布施町)

地元では、“お薬師さん”と呼ばれ親しまれている寺です。門前に流れ落ちる清水を汲みに大勢の人が訪れていました。門前の庭先の御茶屋は名物のおいしいものがそろい、和みの場です。雁田山を背に、薬師堂までは高い杉木立の中を石段が続きます。一見、無造作に積まれている自然石の石段ですが、下からしゃがみ込んでみるときれいに段の鼻先がそろいます。この石段を登るにつれて空気がすこしずつ張り詰めていくように思います。たどりついた萱葺き屋根の薬師堂は入り母屋造り。室町時代の建造として重要文化財です。一茶が佇んだその頃と何ら変わらない姿のお堂です。静寂な中で、600年を経たこのお堂の、時に耐えた姿に自然と手を合わせずにはおれませんでした。
<大栗は猿の薬礼と見へにけり 一茶>
 
 
 

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  八番 観音菩薩 真言宗豊山派 妙徳山 高顕寺(須坂市仁礼)

信濃観音霊場十番札所で開山千二百年の古刹です。樹齢三百年の枝垂桜を初め、櫻の花の美しさが際立つ寺です。鐘楼から望む仁礼の村落の様子や果樹園の広がり。ここの落ち着いた暮らしの中に、鐘の音はさぞ溶け込んで響くのでしょう。不動堂の天井絵の一つ一つが個性的であでやかでした。
 
 
 

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  九番 勢至菩薩 浄土宗 心照山 浄念寺(須坂市春木町)

十三仏の大半が密教の山岳寺である中、唯一浄土宗の寺。竜宮城のようなあでやかな山門は、モダンで商業の街にふさわしいたたずまいです。山を背景に立つ寺も勿論良いのですが、広い青空を背に伸びやかな線をえがいた瓦屋根も美しいものでした。この寺の屋根は「浄念寺勾配」と呼ばれているそうです。秋葉神社から続く境内付近には、高いビルも無く、本堂のうえの大空の広がりが心地よく思われました。
 
 
 

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  十番 阿弥陀如来 真言宗智山派 越智山 蓮台寺(長野市綿内)

山門から本堂までの長い長い参道は十三仏一です。桜、果樹園に囲まれ、四季の移ろいも薫りも、身近に楽しい参道です。地元では、紫陽花を年々増やしているこの寺が、いずれこの地のあじさい寺になるのを心待ちにしているそうです。参道の苗木が育った暁には、実際見事なたたずまいとなることでしょう。九体の阿弥陀仏如来座像の内一体は重要文化財に指定されています。
 
 
 

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  十一番 阿しゅく如来 真言宗豊山派 菅相山 梅松寺(小布施町)

一茶はこの寺の住職であった知洞と交遊深く、度々泊まって句作にふけったそうです。明治三年の神仏分離令により、寺は、境内に創建されていた天満宮の方に合祀されていましたが、昭和53年に再建されました。近くで耕運機をなおしていたおじさんが「神さんも、仏さんも一緒に仲良くされとる所」とおっしゃいましたが、寺の庭からひとまたぎで、絵馬がぶら下がる天満宮の広場です。神も仏も混在させた、おおらかな良き過去を彷彿させる場所です。
<侍に蝿を追わせる佛馬哉   一茶>
<淡雪や片仮名形りの小菜畑  知洞>
 
 
 

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  十二番 大日如来 真言宗豊山派 馬陰山 蓮生寺(須坂市日滝)

深い杉の杜が後ろから迫り来る山すその寺は、いかにも真言宗(?)らしい風情です。修研場らしく、天狗でも現れそうな気がしました。江戸時代、秋葉宮の別当寺として重きを置かれた寺は、今でも火防の霊場として人々が集まります。火を防ぐ神‘秋葉大権現‘は須坂市には県内でもっとも多く分布しているそうです。商業を中心として栄え‘財‘が多い街だったことからでしょうか?
 
 
 

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  十三番 虚空蔵菩薩 真言宗智山派 高井山 南照寺(中野市)

商店街の一角にある寺は俗称「川東善光寺」と呼ばれています。月一回の写経会に参加されておられる商店主のお話から、地域に密着した行事が色々あることを知りました。人形供養や、盂蘭盆会などなど、、、。本堂の中、木彫りの天女達が彩色もあでやかに楽しげに飛空しており、この街に似合う景色と思いました。本堂は撞木造りです。
 
 
 

菅平高原ホテルやまびこ 北信濃十三仏霊場めぐりの宿 

        


巡拝用品と料金
宝印軸 ¥16000 朱印料¥500
宝印帳 ¥1000 朱印料¥300
※拝観料等は各寺院にて、それぞれ別途取り決められています。
※霊場会の取り決めにより指定軸以外の十三仏軸は御朱印の受付ができません。霊場会寺院でお求め下さい。

お問い合わせ先 北信濃十三仏霊場会事務局
     
長野県須坂市大字日滝629 蓮正寺内 TEL・FAX 026-246-5440


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