劇場版・第二次大戦
劇場版・・・といっても、「パールハーバー」や「スターリングラード」についてのコメントではない・・・。これは、小生が小学生のころにやった劇でについての話である。もしも、何かやる機会(小学生や中学生じゃないとないだろうけどね)があったら使ってもらいたい。
歴史との出会いの項でものべたと思うが、小生は第二次大戦に強い関心を抱き友人達にっかたっていた。その友人らもティガー(ドイツ軍の重戦車)をはじめとする兵器が好き(もっとも兵器については小生は駄目だった。学習漫画の歴史の本には、いちいち兵器の名前を列挙したりはしない。日本については零戦と大和についての記述はあったように思うが・・・)だったりして(ラジコンとかプラモね。逆に彼らは歴史については知らなかった)、話は盛り上がった。
私の学校では年に何回か「お楽しみ会」(だったかな?)というのをやることがあった。小学校は担任の先生がほとんどの授業をうけもつので、授業時間をつぶしてこのような企画を行うことができる。だからだいたい学期末にやる。その場で各グループ(これは自由に組む)で、何かだしものをやろうということになった。そこで計画されたのが「第二次大戦の劇・クイズ」である。第二次大戦といってもヒトラーなんだけど・・・。ちなみにクイズというのは当初の予定ではあったが知らない間に抹消されてしまった。だしものとして認可されるということは、自分だけでなく友人らもヒトラーにひかれていたことがうかがえる。
ある友人は途中でケネディをやろうといっていた。なぜにケネディがでてきたかといえば準備の過程でヒトラーについて調査していたときに同じ本にケネディがのっていあたたねである。おそらく二十世紀の人物とかの類の本を読んでいたのだろう。ケネディの項にはケネディが銃殺されるところの写真があり、それをみて関心を抱いたのだろう。しかし、当時の私はケネディがそのような人物かしらなかった。当時の私としては「ケネディはやるとしても殺されるところしかないじゃないか」くらいにしか思っていなかった。ベトナム戦争、キューバ危機などの東西冷戦の渦中にあった大統領というイメージはあまりなかった。また、それらの事項に関心はむいていなかったし、冷戦構造をやるというのは小学生では難しいだろう。第二次大戦もイデオロギーなことを追及すれば難しくなるが、「ヒトラーという世界征服を企む男の起こした戦争」というとらえかただったので難しいことはなかった。むしろ、思想面よりも具体的な行動にこそ関心はおかれていたといえる。
さて、準備の段階でしなければならないことは、シナリオ・台詞割をかく(小生がやった・・・)、資材の用意である。小学校という環境であれば紙などの資源は無限であるが、絵の具などの画材は自腹である。小学生にはそのようなものに出費する金はほとんどない。本来ならナチの旗・ハーケンクロイツを林立させたいところだったが、マジック(学校の備品)で塗装したため、旗ひとつつくるのにもえらく時間がかかり、結局、旗と腕章はひとつずつしか準備できなかた。あとヒトラーのかぶる帽子もつくった。色は緑だった。当時参考にした学習漫画にヒトラーが緑の帽子をかぶっているカットがあったためである。だが記録映画をみると、普通の軍帽をかぶっていることがほとんどである。ちなみにこの帽子には友人が提供してくれたハーケンクロイツがつけてあった。金属製で銀色のもので、家にあったといっていたが、本当にハーケンクロイツかどうかは謎。もしかしたら卍のマークだたかもしれない。
そして最も力をいれたのが戦車であろう。ドイツは戦車というイメージが当時からあった。戦車プラモ好きなやつの影響であろう。ただし、デザインはかなりいい加減である。「なんとなく戦車」というものであり具体的に何といわれても答えられない(そんなレベルのものでもないし)。まあ、小学生の工作であり人が中にはいって移動させるものだから精密さは求めることはないだろう。ドイツ用とソ連用をつくったが両者の区別はハーケンクロイツと星のマークでつけていた。今思えばアメリカ軍も星のマークなので「連合国仕様」ともいえたかもしれない。そして戦車で使ったダンボールの余で戦闘機の羽をつくる。これも羽にマークをいれるだけである。
さて、シナリオにはいっていこう。まず、ヒトラーが画家になれずにドイツで一旗あげるところからはじまる。ヒトラーが演説をやる。ヒトラーにとって演説というファクターは非常に重要である。演説の意味がよくわからない者に対しても湧き上がるものを感じる演説である。ミュンヘン一揆をおこしてつかまり、「我が闘争」をかき、出獄。そして国会にナチ党がはいりこんでいく。ここで、ナチは敵対勢力である共産党に打撃を与えることにする。当時の私には羽翼と左翼という考え方がなかった。ナチは極右、共産党は極左でありイデオロギー的な対立にもとづく対立であるのだが、ただ単に政権を握る争いとしかとらえていなかった。「自民党とそれに反対する社会党」という当時の政治のとらえかたからきていたのだろう。
まずやったのが国会放火事件である。ちなみに小生はヒトラーをやっていた。放火の犯人をやった男はそのあとも、やられ役ばかりをやっていた(配役をきめたのは小生なのだが・・・)。さて、問題はその後。さんざんな目にあった共産党員に対して某レストランではサービスメニューを用意。そこへのこのこやってきた共産党員がナチに謀殺されるというもの。友人はここが歴史上、どのように展開しているかみてみたいといってきたが、いうまでもなくこれは勝手につくったものである。当時のドイツとて警察などの機関はあるはずで、こんな見え透いた謀略がまかりとおるわけはない。これは、ヒーロー物の悪の組織の作戦を参考にしたのだと思う。
さて、そんなこんなで政権をとったヒトラー。オーストリアを併合し、チェコのズデーデン地方を併合しにかかった。チェコの代表は例の放火をやった男が担当していた。ヒトラーはここでズデーデン地方の併合を認めるようにチェコの代表に申し出る。これに対する返事はアドリブで答えてよいjことにしてあった。まさに、三国志英傑伝のようにプレーヤーの数だけ物語があるといった配慮である(言い過ぎ)。友人は歴史に足掻こうと「認めない」と宣言。ヒトラーが合図を送ると側近が代表を射殺した・・・。歴史はかわらなかったが、随分無茶苦茶である。これに対して視聴者からブーイングが・・・。このときはブーイングがでるとは思っていなかったので黙殺するだけだったが、後で思えば「ナチの体制に反対する連中としてひっとらえて、アウシュビッツに送ればよかったと思った。
さて、いよいよ開戦である。ポーランド、デンマーク、スウエイデン、ノルウエイを電撃的に攻撃した。そう、前半はあくまで前ふり、本題はここからのアクションである。友人提供のライフルや拳銃(武器の時代考証がおかしすぎるが・・・)をもって暴れる。航空機と機甲師団による攻撃は一応再現できたと思う。最もこれが画期的な作戦であったと視聴者に伝わったかは謎である。自分は世界史をある程度しっていたのでこれが新時代の戦略であるというのはなんとなくわかっていた。まあ、でも、みための派手さがあるのでそれはそれでウケはよかった。そしてフランス侵攻である。本来ならアルデンヌの森やマジノラインなどといったものがあるのだが、パリ陥落ということにまとめられた。ここで、第一次大戦に参戦した老人があのフランスをあっという間におとすとはという台詞をいうのだが、これも私にしかわからんことだったかもしれない。この台詞は第一次大戦が塹壕を掘っての持久戦であったことを前提していっているため、第一次大戦を知らないとよくわからない。あと、この劇をやるにあたって地図のたぐいを用意しなかった。視聴者にはドイツ、オーストリア、ポーランド、デンマーク、フランスという国の名前がでてくるがどのような位置関係にあるかよくわからなかったのではないか。後にでてくるスターリングラード・ノルマンディーなどもそうであろう。
フランスの陥落のあとはバトル・オブ・ブリテンである。漫画ではヘルマン・ゲーリングがでてきて「私におまかせを」というのだが、劇ではゲーリングという名前はでてこなかった。まあ、ゲーリングがでてきたのはこのコマだけなので対して印象深くはなかったのだろう。ここではイギリスとドイツの航空部隊が戦闘をくりひろげる。例のダンボールの翼をもって戦う。戦闘機の名前はとくにでてこない。ここのシナリオとしてはロンドンを爆撃にきた(本来あひきなりロンドンを攻撃したのではないが)爆撃機を攻撃。護衛であるドイツの戦闘機は航続距離が短くしっかりと爆撃機の護衛ができない。そこでイギリスは防空戦闘につとめるというもの。ここでドイツは初の敗北を味わう。
そしてソ連侵攻がはじまる。ドイツ軍は快勝をつづけ冬までにはモスクワは陥落するとしていた。本来ならこの時期、北アフリカ戦線もひらくのだが、漫画の中ではたいしてコマが裂かれていなかったのでカットした。まだ、ロンメルをしらなかったのだ。そしてここで時間軸が狂う。本来なら1942年にモスクワ前面にてタイフーン作戦が展開されるもドイツは敗走し、翌年、コーカサスに侵攻しスターリングラードの戦いへと突入する。だが、ソ連侵攻の初年にスターリングラードの戦いに突入する。おそらく当時はスターリングラードはモスクワ以前にある要衝という認識だったのだろう。年号にたいして関心を払っていなかったことがうかがえる。スターリングラードでのドイツの敗北。戦線は西部へと移行しノルマンディー上陸作戦がはじまる。そしてドイツはいよいよ両方から包囲される。本来ならばクルスク戦車両戦やバルジの戦いがあるのだが漫画にはのっていたのでやることはなかった。学習歴史において重要とされるのはスターリングラードとノルマンディーなのだ。
そしていよいよヒトラー最期のときである。ここは友人がいった、ヒトラーはロシアンルーレットで果てたという話をもとにロシアンルーレットで決着をつけた。銃は友人のもってきたリボルバーのおもちゃである。が、実際に弾がとびだしては洒落にならないので、発砲の音は火薬をうって音だけでるおもちゃの鉄砲をこっそり使って鳴らした。
こうして大戦は集結した。そして最後に歴史漫画のあとがきにかいてあった、ファシズムと民主主義の戦いというコラムを引用して終わった。最後にこうやることによってファシズムを肯定しているわけではない。歴史には学ぶものがあるということをいいたかったという意味を添付できるのだ。まあ、当時としてはしまりが悪いのでつけただけかもしれないが。
以上が劇場版第二次大戦である。日本をさけたのは航空戦・海戦が主体であったこと(陸上戦なら歩兵が使えるでやりやすい。)と、日本がまけるのをやるのは悔しかったというのがあったからである。それよりもナチの魅力にひかれただけなのかもしれないが。
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