二輪の書
(巻の四)
技能検定免状(実技試験免除)を持った私は免許センターへとむかう。以前なら技能検定をおえた当日に免許をとりにいくことは禁止されていたが最近は規制緩和されて可能になった。
私と同時に免許を取った人達も直接とりにいくようだ。しかし、皆、車・・・。私は原付でがんばって移動することに。実は燃料が結構あぶなかったりしたが、道路が広いのでガソリンスタンドは多いから大丈夫だろうと思い走っていた。途中、ミッションの原付を操縦している人に遭遇。しかし、彼(彼女)は非常にゆっくり、しかも左足でなく右足で停止してるし・・・。スクーターにのればいいのにと思い進んでいくと道を譲ってくれた。私が圧迫していると勘違いしたのだあろうか。まあいい、さっさと進もう・・・。
免許センターに到着。駐車場には改造してあるっぽいバイクが並んでいた。公安のお膝元である免許センターにこんなバイクでくるとは、なんとも挑戦的な・・・。それはさておき中へとはいる。二年前に免許をとりにきたときと何もかわっていない。早速、唯一の試験である視力検査をうける。前は色の識別もやった覚えがあるが今回はなし。そういうものだろうか? ちなみに色は信号機で答えねばならない。前回、緑の光がでたので
「緑!!」
と答えたら
「信号機!」
といわれた。つまり緑は青なのだ。
さて、免許センター二階へと登っていく。そして部屋で待機。一時半からといっていたが二時ごろになってはじまった。何でも書類のミスがあったとか。早速、免許用の写真をとる。今の免許証とは一ヶ月でさようならか・・・。なんか免許書き換えがムダになった気が・・・。
写真をとったのち免許用の金を払う。一ヶ月前に交通安全協会には金を払ったので今回は払わなくてすんだ。しかし、以前は一応任意だったのに、免許かきかえにいったときには交通安全協会費が書き換え料金に込みになっていたというのはどういうことだろう? 国家財政の危機に対応しての処置としてうけとればいいのだろうか?
再び部屋に戻り待機。教習所を卒業したときにもらったパンフレット類は読み尽くしてしまったので特にやることはなし。しかも、担当の人に試験免除であってこれは試験だから受験生らしい態度でといわれていたので雑談も不可。なにか不適切な行動が発覚した場合、抽出を行うとのこと。
抽出というのをご存知だろうか? なんでも静岡県くらいしかやっていないらしい。これは免許センターが技能免除の者の中から何人かを選抜し免許センターのコースを実際に走らせるものである。これで失敗しても特に問題はなく免許はとれる(自動車のときは自動車学校で補習をしないといけなかった気がしたが)。この試験は何のためにやるかといえば技術検定を校内で行える自動車学校の採点や教育をみるものである。つまり、甘い基準で通していないかみるわけである。卒業式のときに所長は抽出にあったら、
「ただでトレーニングできるから得したと思え」
くらいのことをいっていた。同時に最近抽出が全く行われていないので、そろそろやるかもしれんともいっていた。富士山の噴火や地震のように全く起こらないと却って不安になるのは人間の心理だろうか? 免許センターの所員の方の話だと、皆早く帰りたいだろうから困った行動をとらなければやらないといっていた。ちなみに自動車免許をとりにいったときには抽出があった。まあ、受験生が100人くらいいたからしょうがないのかもしれないが。
免許が完成するまでの間、ビデオをみることになる。しかし・・・。
「三年前にも見た・・・。」
話には聞いていた。免許センターのビデオの内容が前と同じだというのは(友人の兄弟からの情報)。しかし、ここに至ってもまだ同じとは・・・。構わないといえば構わないのだが規制や基準は年々かわるし技術の進歩というものもある。毎年かえろとはいわないが、三年もしくは五年に一度くらいは(つまり免許の書き換えのときに見ることを想定して)かえてほしいと思った。とはいいつつも、すっかり内容は忘れていたので再確認の意味でしっかり見ていた。シートベルトは腹の前にのってくると、事故がおきたときに腹にくいこみ内臓破裂を招くので骨盤にあわせるとのこと。免許とってから車に乗りはじめるまでに大きな隔たりがあったので案外発見が多い。
第一部が終わると第二部がはじまる。一部構成にしときゃいいじゃんと思いつつもビデオをみる・・・。と、所員の方がカーテンをあけてビデオをきる。免許ができたとのこと。さっきはちゃんと見るようにくらいのことをいっていたのに途中できるとは・・・。とはいってもすぐに帰らせてくれるのならそれはそれでいいかも・・・。
私は免許をうけとる。その後、所員の方の話をきき解散。抽出はなし。
免許センターから一旦教習所に戻る。借り物のヘルメットとブーツをかえし金を返してもらわなねばならない。
しかし、問題発覚・・・。燃料が本格的に危ない。かつ、ガソリンスタンドは結構あるだろうと思っていたが全然ない。長い上り坂。止まったら一苦労だ・・・。
ガソリンスタンド発見!!しかし、反対車線側。むこうにいこうとも中央分離帯が垣根になっているので進入不可!! しかし、こういう状況ならこちら側にもあるはず・・・。かすかな期待をのせて進むもみえてこない。結局、1キロほどすすんだところでやっとガソリンスタンドに到着。燃料を補給したのだが燃料は原付の最大燃料積載量ギリギリまで入った・・・。随分危なかった・・・。
帰り道、中古車屋の前で信号のため停止。中古車屋に目をやるとどっかで見た車が花輪でかこってある。お買い得品ということであろう。
「あ、インプレッサ!!」
おそらく店長が乗っていたインプレッサと同じタイプだろう。値段は100万ほど。驚くほど高くはなかった。さすがお買い得品。
それはさておき、教習所へかえってくる。他の人らはとうに帰ってしまったようだ。まあ、最高時速60キロの原付ではどうにもならない次元の話ではある。しかし、その屈辱の日々ももうおわりだ。普通二輪が時代をかえる(意味不明)。教習所にはいると所長が私のほうを向いて頭を下げる。私も下げる。所長は私という人間が免許をとりにいったことを覚えていてくれたのだろうか? でもまあ、所内のヘルメットとブーツをもってこの時間帯にやってくるのは免許をとりにいったものくらいだろう。しかも、背中には卒業記念でもらったカレンダーがつきささってるし・・・。ヘルメットとブーツをかえし三千円を返金してもらう。
「おつかれさまです」
「ありがとうございます」
そういうやりとりをして初めて終わったなあと思った。長かったようで短かった。大学生は余裕があるなと思いつつ、教習中は結構キツキツだった(寒かったし、飲み会とかあるし)。
しかし免許をとったものの肝心のマシンはまだかえず。本を買うと。
「ファイヤーブレードいいぜー」
と思うが800CCだったりする。大型免許とるのも悪くないなと思いつつ普通二輪でならしてからにしようと思うしな。
どうでもいいことだが足が長くないとやはりバイクはきついかもしれない。足がつけないからだ。車体を傾ければつくことができるだろうが、そうすると車体の重みがのしかかってくる。サドルの調整という概念がないのでやはりキツイと思う。
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