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聖帝サウザーと仁の漢

 

 北斗の拳に、サウザーという男が登場するのをご存知か? 彼は南斗六星拳のひとつ南斗鳳凰拳の使い手である。だが、それだけではない。彼は聖帝の異名をもつ男。そして彼の星は将星、別名を南十字星、極星といい生まれながらの帝王の星なのである。

 サウザーにはじめてであったのは小学生のころ(再放送だったけど)。だが、サウザーとケンシロウの決着は部活のせいだったかで、見ることができず。中学生になってからその決着をみることになった。サウザーはラオウと同じく乱世を力によって統一しようとしていた。実はサウザーはラオウにさえ恐れられていたのだ。それはサウザーが帝王の肉体をもっているがゆえにである。この帝王の肉体に北斗神拳は通用しないのだ。なぜかといえば北斗神拳は智の流れである「経絡」の要衝である「秘孔」をうつことで相手の体を内部から爆破させる拳法である。だが、サウザーの帝王の肉体は常人とは異なるため、経絡秘孔の位置もことなってくるため北斗神拳は通用しないのである。まt、その肉体の秘密をラオウは知らない(秘孔がひかないということはしっているが、秘孔がどこにあるかは知らない)ため、サウザーに手出しができないのである。ちなみに、サウザーの体は常人とは表裏逆になっているらしい。

 サウザーは南斗の反乱の首謀者である。妖星の男・ユダが初めに反乱を起こしたと思いきや、実はその裏にはサウザーの力がはたらいていたのだ。サウザーは聖帝十字陵という自分の墓を建造していた。これはいってしまえばピラミッドであるが穢れなき子どもの手によって完成させるという方針にもとづいて造られているので、子どものみが作業にあたっている。

 だが、このサウザーに対して反抗を試みるものが南斗の男の中にいた。南斗六星拳のひとつ、南斗白鷺拳の使い手・盲目の拳士・シュウである。彼はサウザーとは古いつきあいであり、ケンシロウとも面識がある。実は昔、サウザーもケンシロウにあったことがあるのだ。

 かつて、ラオウは幼いケンシロウをつれてサウザーに拳法対決を申し込んだ(当時から南斗の実力者であったサウザーに試合の斡旋をしてもらったわけで、直接サウザーに挑んだというわけではない)。異流派同士の対決であり、負ければ命はない。全部で十番勝負であったがケンシロウは九勝を順調におさめる。そして最後の相手として名乗りをあげたのはシュウであった。ケンシロウにいくら才能があったとしてもその時点でシュウに及ぶはずもなく、あっけなく敗れ去ってしまう。サウザーはケンシロウを殺せというが、シュウはこの若者の希望(ひかり)を奪い取ることができなかった。シュウの星は仁の星。それがケンシロウとの出会いによってめざめてしまったのだ。そのため、シュウは自らの目をつぶし、自らの光とひきかえにケンシロウを救ったのだ。

 さて、話をもどそう。シュウはレジスタンスを組織して聖帝に抵抗するが、シュウは仁の男であり、サウザーは非情なる帝王の星の男である。両者のこの違いが勝敗に決定する重要な要素になってくる。サウザーはいう

「帝王にあるのは情ではなく、血の粛清である。俺は蟻の反逆であっても許さん」

 シュウは「サウザーに直接対決を挑むのだが、サウザーは人質をとっており、シュウがサウザーを攻撃すれば、人質を殺すといってきた。北斗神拳は秘孔による内部からの破壊であるが、南斗の拳は相手の肉体を表面から直接破壊する。そのため、南斗の拳をもってすればサウザーを消し去ることは可能である。が、シュウは仁の星の男。人質のことを思うと手がだせない。人質とされた人々はサウザーにとどめを刺してくれというのだが・・・。そう、サウザーはシュウが決して手を出せないことをしっていた。そして葛藤するシュウに対して手刀をくりだす。シュウの足の筋はたたれ、白露拳の持ち味である足技は封じられてしまい、サウザーにとらえられてしまう。

 そして、ケンシロウもサウザーに挑む。サウザーはかまえない。「構え」とは防御を前提としたものである。だが、帝王には後退はなく前進あるのみ。そのため、防御などはもとよりありえないため、構えも存在しないのだ。だが、ケンシロウは必殺の秘孔をうちこみサウザーの寿命をカウントする。防御などないといっておきながら、ボコボコに秘孔を打たれたので正直、拍子抜けだった。

「1・・・0・・・」

 だが、サウザーの体は肉片とならない。そう、これこそが帝王の肉体なのだ。ケンシロウはこのときサウザーの秘密を知らない。だが、友人いわくあれだけパンチをうければ秘孔でなくても死ぬんじゃねえかといっていたが、私もそう思う。その後、ケンシロウはサウザーによってボコボコにされてしまう。

 サウザーはいよいよ聖帝十字陵を完成させようとしていた。ピラミッドの頂上部分の石を置けばあとは完成である。ここで起用されたのは、捕らえてきたシュウ。そう、彼に頂上の石を運ばせるのだ。シュウは足の筋をきられているが石を持ち上げピラミッドを登る。もし、落とせば人質とされた子ども達の命はない。そこへケンシロウがやってくる。だが、シュウはケンシロウに来るなと一喝する。来れば子ども達の命はないし、そもそもこうなったのはサウザーの暴走を止めれなかった自分にあるのだといって。そして、頂上に到達。だが、そこで聖帝十字軍(サウザーの部隊)はシュウに矢をあびせる。そう、南斗の血によって聖帝十字陵をより堅牢なものにしようとしたのだ。そこへかけよるケンシロウ。シュウの目にはケンシロウの姿がうつる。そう、死ぬ間際に神はシュウに光をあたえてくれたのだ・・・。そしてシュウは力尽きてしまう。そこにラオウとトキがあらわれる。彼らも仁の星の生き様を胸に刻んだ。

 そして再びケンシロウはサウザーに戦いを挑む。ケンシロウはこの時点でサウザーの秘密にうすうす気がついていた。ケンシロウの必殺技をうけて、体中の血管がもりあがるサウザー。こうなると、どこに秘孔があるかが手にとるようにわkってしまう。帝王の肉体の秘密はとかれてしまった。

 ケンシロウはサウザーがなぜ愛や情を否定するのかがわからなかった。するとサウザーは十字陵の一角をひらかせた。その中にはサウザーの師がミイラ(?)になって座っているではないか(ミイラといっても生きてたときまんまの姿であったが)。

 サウザーはかつて南斗鳳凰拳の使い手に拾われた。師はサウザーに厳しさと同時に優しさを与えた。そして、いよいよ最後の修行となった。サウザーは目隠しをさせられ、襲い掛かってくる敵を倒せと師にいわれた。そしてサウザーの手刀は襲い掛かってきた敵に直撃した。

「やった!!」

目かくしをとって敵をみてみればそれは師ではないか!!そう、サウザーはその手で師を攻撃してしまったのだ。さらに、一人前の実力をつけているサウザーの攻撃は深く、師は死の淵にのぞんでいた。サウザーはなぜこんなことをと聞くと、師はいった。南斗鳳凰拳は一子相伝。ゆえに同時に使い手は二人はいれないのだと。サウザーは悲しみにくれた。そして彼が出した結論は・・・。

「愛などはいらない」

であった。人を愛すれば愛するほどその失った衝撃は大きい。そのためサウザーは愛と情を棄て、非情なる帝王の道を驀進するようになたのだ。

 そして、サウザーはいよいよケンシロウとの決着をつけるため、最終奥義を発動する。今まで構えることがなかったサウザーが構えたのだ。帝王が己の前に敵とよべるものがあらわれたときに、全ての虚飾(構えないこととか)をすて、全力で挑むときがきたのだ。

 サウザーの必殺技は私が確認している限りでは二つある。一つは両方の手で十字をつくり相手を四等分する聖帝十字拳。そして、もう一つがこの技・聖帝十字凰である。十字陵の頂点に立ち黄金の光を放つサウザー。そしてサウザーは飛び立ちケンシロウに手刀をくりだす。まさに鳳凰である。ケンシロウはこれに対し苦戦するも飛び道具「天破活殺」を放つ。サウザーは墜落する。そして破裂しそうな体をおさえて帝王の名言をはく

「帝王は引かぬ、媚びぬ、省みぬ」

 だが、サウザーの体は限界に達しついに敗れ去る。ケンシロウはサウザーと戦う前、

「サウザー、髪の毛1本たりとも残さん」

とかいっていたが最後は有情拳をもちいた。有情拳とは最後の瞬間にいたみをともなうことなく逝ける拳である。トキがよく使う。そして、サウザーに最後の地を選ばせた。サウザーは師のところへといく。すると険しさしかなかった聖帝の顔にやすらぎがみえ聖帝は果てた。すると聖帝十字陵は崩壊をはじめた。それはシュウの魂がサウザーの悲劇をサウザーの死を悲しんでいるかであった。まさに仁の星の男である。ケンシロウは

「サウザー、愛深きゆえに傷ついた男」

といって去っていった。帝王もやはり人の子だったのか。サウザーそしてシュウ。北斗の拳の中で思い出深い人物とエピソードである。友人はサウザーに愛なんかねえ、愛深くねえといっていた。確かにサウザーが死ぬところまでみておいてサウザー編の最初から読み返すとそう思えてしまうだろうが。ケンシロウが髪の毛1本たりとも残さんといったことからも明らかであるが・・・。

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